マンションと自然災害(避難編)
(2022年4月1日現在の各種法令等に基づいて解説しています)
災害発生 ⇒ 避難所へ避難ではない
頻発する自然災害の経験から、可能であれば在宅避難を呼びかける自治体が増えています。
そもそも避難所は、災害の危険から逃れるため、緊急的に身の安全を確保する為の場所です。受け入れ可能な人数に制限もあることから、特にマンションにお住まいの方は在宅避難を前提として災害に備えましょう。
実際に東日本大震災では避難所が満員で入れず、被害が軽微だったマンション居住者は自宅に戻られた方が多くいたそうです。ただし、マンションに津波や土砂災害等の危険がある場合、体調や年齢的に不安な場合、高層階での揺れが辛い場合等は、避難所に行くことも考えましょう。
在宅避難は精神的に楽
新耐震基準のマンションなら、震度6程度でも倒壊しない耐震性があります。
不慣れな環境下で他の人たちと一緒に避難生活を送るよりも、自室内で家族と避難生活を送る方が精神的に楽です。
地震などの災害発生後、家族の無事を確認した後に在宅避難が始まります。普段から、自室を最高の避難所にするための意識と備えが必要になります。
自治体からの情報や支援物資などは、マンションの在宅避難者でも受取りが可能になっている自治体も多いです。その場合は、管理組合の理事などの代表者が定期的に避難所に取りに行くことになります。
自室を最高の避難所にするために
まず、地震による揺れで家具や家電製品が倒れないように固定することが必要です。そして電気・ガス・水道が止まった中での在宅避難をイメージして準備しましょう。
日常の食品に加え、備蓄した食料、水、カセットガスコンロ、簡易トイレ、LEDランタン等があれば、数日間は在宅避難生活が可能です。
具体的に、何をどれくらい用意すれば良いのでしょうか?農林水産省のホームページでは、『災害時に備えた食品ストックガイド』と、幼児や高齢者などの『要配慮者のための備えのポイント』が公開されています。
以下にURLを載せておきますので参考にしてください。
『ありがとう』
食料品や水、生活物資を完璧に備蓄していても、避難生活で一番大切なことは、家族や周りの人たちとの繋がりではないでしょうか。
自宅に避難しているとはいえストレスも多くイライラしがちです。みんなで協力して避難生活を乗り切るために、いつも以上に『ありがとう』の言葉を口にして、家族や周りの人たちとのコミュニケーションを大切にしましょう。