マンションの修繕積立金が足りない
マンション選びの中で、修繕積立金が安いという理由で購入された方も多いと思います。
本来であれば、修繕積立金は大規模修繕計画に基づいて合理的な金額を設定しなければなりません。また、マンションを建てたデベロッパーが各部屋の販売を容易にするために修繕積立金の額を低く設定している例も少なくありません。
建築後、年数の経過とともに建物や設備に不具合が生じその都度、修理や修繕をしなければいけません。12~15年程度の間隔で大規模修繕を行わなければなりません。
マンションで大規模修繕工事の費用は毎月、居住者から徴収した修繕積立金です。マンションが新しい間は劣化もほぼ無く出費も少なくて済みます。また、大規模修繕は回を重ねるごとに建物の劣化も進み高額な修繕費が必要です。
国土交通省マンション修繕積立金に関するガイドライン
国土交通省によると月々の修繕積立金の平均額は下記のようになっています。
15階未満
マンションの総床面積 修繕積立金の㎡当たり平均額
5,000㎡未満 218円/㎡
5000~10,000㎡ 202円/㎡
10,000㎡以上 178円/㎡
20階以上 206円/㎡
この表によると、例えば12階建、総床面積が10,000㎡以上。また、専有部分の部屋が80㎡の場合の平均的な修繕積立金は、80㎡×178円=14,240円です。
あくまでも平均金額、これで大規模修繕に足りる金額というわけではありません。少なくても徴収している修繕積立額がこの金額以下の場合には早急に何らかの対応が必要になると思われます。
一般的に、大規模修繕に対して積立金が不足している場合の対処法としては、
- 修繕積立金を値上げする
- 大規模修繕時に一時金を徴収する
- 大規修繕の規模を小さくする
- 大規模修繕の時期を遅らせる
- 管理組合として借り入れを行う
このように、対処できる方法は限られています。
ここで一番重要なのは時間です。
対処できる時間(年数)が少なくなってしまいます。選択肢は更に少なくなり、住民に説明して理解を得る時間も無くなってしまいます。
修繕修繕積立金不足の問題は、どのマンションにも必ず起こりうる問題です。
しかし、多くの管理組合の理事の任期は2年なので、難しい案件を次期役員に先送りする傾向にあります。
先送りしている間に大規模修繕の時期が目の前に来てしまいます。修繕積立金不足問題でお困りの場合は、弊社に是非ご相談ください。一つ一つのマンションの置かれている状況に沿って解決に向けた的確なアドバイスをいたします。