マンションの建替え時期
マンションの寿命は日頃のメンテナンスで大きく左右されるので一概に何年とは言えません。税法上マンションは47年で減価償却が終わるので、そのタイミングで建替えるという考え方もあります。その他に建替えを考えなければいけないポイントは大きく分けて二つあります。
一つは耐震面です。
「旧耐震基準」(1981年5月31日までの建築確認において適応された基準)
中規模の地震(震度5強程度)に対して、建物が損傷しないしという想定で設計されています。
しかし、それを上回る大規模な地震(震度6程度)に対しては検証されていませんでした。
1981年6月1日以降の建物に適応された「新耐震基準」
震度5程度の地震では「軽微な補修で使い続ける事が出来る」、震度6の地震でも「建物が倒壊しない」というように構造の基準が引き上げられています。
旧耐震基準で建てられたマンションは耐震診断を行い、診断の結果次第により大規模な耐震補強工事が必要となり、場合によっては建替えも考えていかなければなりません。
もう一つのポイントは設備配管類(給水・排水管、ガス管等)の設置方法です。
設備配管類は設置後30年前後で更新が必要になります。20~30年前からは設備配管類の修理や交換がしやすいようにパイプスペースを設けて設置する工法が主流になりました。
しかし、それ以前のマンションはコンクリートに埋め込む工法で設置されている例が多く、その場合修理や交換をすることが難しく、結果としてマンションの解体や建替えを検討しなければいけなくなります。